写真の「MONTY 218Kamel J」はプロトタイプです。
販売車とは一部仕様が異なる場合があります。また、予告なく変更される場合があります。

ディベロップメント

一口に自転車と言っても、一般車、折りたたみバイク、ロードバイク、クロスバイク、ビーチクルーザー、BMX、MTB、バイクトライアル車などの様々な種類があります。
それらは目的に合わせて機能を追求した結果、今日の形になったわけですが、目的を絞った分、一台で色々な目的に使えなくなってしまったとも言えます。
最も多目的に使用できるはずのMTB でも、当初(80年代後半)と比べて、それぞれの種目に合わせた改良が進み、一般の方が乗りやすいバイクではなくなってきたように感じます。
もし、一台の自転車で、足に使え、健康維持にも使え、競技やレースにも使え、そして災害時に移動の手段として役立つような自転車があったとしたら、無駄なく、便利で、すてきではないでしょうか?

ずいぶん前のTV アニメで、最近になってアメリカで実写版が作られた「マッハ、ゴーゴー、ゴー(実写版のタイトルはスピードレーサー)」と言うのがあります。
物語に登場するヒーローの愛車「マッハ号」は、公道も走れ、サーキットでのレースや砂漠のラリーで大活躍。色々なギミックを備え、オートジャッキでジャンプしたり、水にもぐったり、悪路では自動でチェーンを付けたり、ピンチではロボット伝書鳩を飛ばす・・・そんなスーパーカーに多分どこかで影響を受けていたと思います。
オートバイに乗るようになって、公道も走れ、実力次第で様々な地形をものともせずに走れ、競技にも参加できるトライアル車の自由度の高さにマッハ号を重ねていたかも知れません。
ナンバー登録したオートバイで全日本選手権に参加し、ワークスとも戦い、最上級クラスの表彰台にも立つ事が出来たのでした。

30 年以上も前のお話。

オートバイから自転車へ

その後はオートバイから自転車「バイクトライアル」に転向。
国内だけでなく、世界選手権を10年間転戦。競技から去った後は、普及活動の一環として、国内外で初心者向けのイベントから選手権大会を開催してきました。

一方、普及のために日本バイクトライアル連盟を設立。日本で世界選手権を開催(1992年から2008年まで)。また現在40カ国以上の国と地域が加盟している国際バイクトライアル連盟の会長に就任(1993年から現在も継続)。
現在もアジアや北南米、アフリカなどの地域で普及活動を展開しています。

特に最近では、京都の亀岡で年間6~7 回開催している「KAMEOKA CUP (通称KC)」と言うイベントに最も力を入れています。
このイベントは、子供の参加者にはバイクを扱う楽しみや、交通安全に役立つ基本運転技術を学んでもらう事を目的に開催しています。
実際、多くの異なった大きさや早さ、異なった目的を持った者が共有する一般道路は、自分がルールを守っていても安全とは限りません。想像力や運動機能などを使い、危険回避能力を高め、少しでも悲しい事故を防ぐ事が目的です。
大人の参加者にはバランス感覚と健康増進、生涯スポーツとして続けていただく事を目的に開催しています。毎回3才から60歳まで、幅広い年齢層に方々にご参加いただき、女性(約20%の参加率はサイクルイベント全体としても高い数字)からも支持されています。

オールマイティーな自転車の実現

そこで初心者の方から度々訊ねられるのが、「どのような自転車を選べば良いのですか?」と言う事。
オフロード車がお勧めですが、初心者のイベントなので、すでに自転車をお持ちであれば、どのような自転車でも使用可能。
もし、これからご購入を考えるのであれば、「普段は足として使用でき、運動にも使え、望むなら競技にも使用でき、もしもの災害時には、移動の最終手段として役に立つ自転車があれば、安心してお勧めできるのに・・・」と考えるようになりました。

マッハ号は夢の自動車。実現は難しいかも知れませんが、「自分が関わってきた自転車でなら、オールマイティーな自転車の実現は可能では・・・」との思いで、2010年の中ごろから 開発を開始しました。
特に3.11の大地震の影響は大きく、被災地でも安心して使用可能な自転車の必要性を強く感じ、これまでになかった新しいジャンルとも言える自転車の開発は、時間の短縮と制作費を抑えるために、現在入手可能な部品を使い、コンセプト(多様なご要望にお応え出来、多くの方のお役に立てる事。走る楽しみを感じる事が出来る事。「仕様」参照)に合った自転車を徐々に作り上げて行きました。

「218Kamel J」完成

技術的な協力は、スペインのバルセロナを本拠地とするMONTY 社(MONTY社に関する事は、「MONTY社とは」参照)にお願いしました。
「被災地でも使用できるバイクを作りたいので開発に協力してほしい」との願いを理解していただけるのか当初は不安な状態でした。
しかし幸か不幸か3.11 の大震災を機に理解度が深まり、全面的な協力が得られるようになり、開発は一気に進みました。
こちらの要望に沿った部品を調達していただき、試作テスト車第一号を組み上げ、社内で公開した時、MONTY 社の前社長ペドロ・ピ氏が、試作車を一目見て気に入り、「発売されれば、購入者第一号になりたい」と語ったと言う嬉しい話が、日本側に伝えられました。
その後更に改良を加え、納得の行く状態になった所で日本に輸送。協力者の意見も入れて、様々な条件で走行テストを行いました。
名前は日本からの要望で作られた事や日本で起きた大震災の事を忘れないために218Kamelの名前の最後にJAPANの頭文字「J」の一文字をつける事となりました。
テストの最終段階では、実際に宮城県の被災地を走りました。そして開発課題の全てをクリアした事を確認。

こうして「218Kamel J」が完成しました。

開発:平野博、三嶋鋳二 ©MONTY
総輸入元:MONTY JAPAN
販売:Club-BikeTrial

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